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【野球】内野ゴロ!ヘッドスライディングはデメリットだらけ!?

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てぃら

野球でヘッドスライディングするタイミングっどんなとき?
駆け抜けたほう速そうだけどどうなんだろう?

このように思ったことがある人も多いのではないでしょうか?

野球の試合でよく見かける「ヘッドスライディング」ですが、実は様々な点でデメリットが多いプレーの一つです。

この記事では、そんなヘッドスライディングのデメリットを解説しつつ、それでもなおヘッドスライディングが現在も当たり前にプレーに取り入れられている理由を解説いたします。

目次

ヘッドスライディングをするデメリット

内野ゴロでヘッドスライディングをするデメリットは以下のとおりです。

  • 1塁は駆け抜けた方が速い
  • ケガのリスクが高い
  • 相手エラーへの対応が遅れる

それぞれのデメリットについて、1つずつ解説していきます。

一塁は駆け抜けた方が早い

そもそもヘッドスライディングをする状況について抑えておくと、次の2つの条件がそろった時ということが挙げられます。

  • バッター(打者)が打った打球がワンバウンド以上し、相手内野手が補給・その後一塁へ送球しアウトを狙う場合
  • 上記の状況を踏まえたうえで、2塁への走塁が難しいと打者本人が判断した場合。

つまり、かなりざっくりとした言葉でまとめるのであれば「内野ゴロでアウトになる確率が高いとき」ということができるでしょう。

打ったバッターランナーも、当然セーフの判定をもらい出塁したいですから、全力で一塁に向かって走ります。その際に一塁ベースに向かってヘッドスライディングを行うことが多いです。

多くの場合、このヘッドスライディングはいち早く一塁ベースに触れる為に行うものとしてとらえられがちですが、実はこれは非常に非効率なのです。結論から申し上げると、ヘッドスライディングをするよりも、ベースを駆け抜けた方が圧倒的に早く、セーフになる確率も上がります

例えば短距離走の選手。ゴールする瞬間にヘッドスライディングをする選手なんていませんし、わざわざ加速している体制を崩してまで別な動きを取り入れるわけですから、体の構造的にも効率が悪いことは言うまでもありません。

もちろん、競技として短距離走と野球はそもそも違うことは押さえておかなければなりませんが、いずれにしても早く走るという部分に着目した場合には、加速したスピードを落とさずに塁をそのままの勢いで駆け抜ける方が有効と言えるでしょう。

ケガのリスクが高い

先述したとおり、加速している状態から体制を崩し「倒れ込む」動きが求められるヘッドスライディングは、ケガのリスクも非常に高いです。

脱臼や骨折などのケガを負うリスクもさることながら、相手守備の一塁選手のスパイクで手や腕を踏まれる、などというリスクにもつながる恐れがあります。実際に頚椎損傷などの一生ものの障がいを負うことになった選手もいます。

相手エラーへの対応が遅れる

そもそも、ヘッドスライディングをする目的は「いち早く一塁ベースに到達するため」ですが、野球というスポーツは一連の流れの中で行うスポーツです。そのため、相手チームの予期せぬエラーなどが起こる可能性も十分に考えられます。

今回の記事のテーマで考えてみると、バッターランナーの内野ゴロの打球処理の際に相手選手が一塁への送球を行ったとします。

多くの場合、内野ゴロを正常に処理することができればアウトになる確率が高いです。その理由は非常にシンプルで、人間が全速力で走ったときの速度より、送球の速度の方が圧倒的に早いためです。

しかし、野球に限らず多くのスポーツには「ミス」が発生するものです。野球でいうところのエラーになりますが、内野選手の送球が逸れることで本来アウトになるはずだった選手がセーフになることはもちろんのこと、二塁へ進塁する機会も与えられます。

その際にヘッドスライディングをしていると、地面にうつぶせの状態から起き上がるまでの時間がかかり、せっかくの進塁機会を逃すことにつながる場合もあります。

その点、一塁ベースを駆け抜けた場合は相手の守備のエラーへの対応もすぐに行うことができます。

それでもヘッドスライディングをする理由とは?

ここまで、ヘッドスライディングをするデメリットを述べてきましたが、それでもなおヘッドスライディングは野球シーンでたびたび見かけます。

毎年行われる高校野球などでは、必ずと言っていいほど最終アウトのバッターランナーは一塁にヘッドスライディングをします。

では、なぜ危険だと分かっていながらもヘッドスライディングがプレーに取り入れられているのかを解説します!

駆け抜けるよりも早く見える

先述した通り、一塁到達の速度だけを見るとヘッドスライディングよりも駆け抜けた方が早いです。

しかし、野球という競技においては一塁ベースを駆け抜けた速度ではなく、あくまでも一塁への「到達」がどちらの方が早かったかという判断基準でアウト・セーフがジャッジされます。

また、そのジャッジを下すのは多くの場合が塁審であり、言い換えるならば「人の目」で判断することになります。

この審判のジャッジにおいては人間の判断に大きく関わってくる「印象」という点において、駆け抜けることよりもヘッドスライディングを行った方が早い印象を与えることがあります。

そのため、微妙な判定においては実際とは異なり、セーフのジャッジが下されることもあります。最近では、VARによって微妙な判定での誤審はめっきり減りましたが、それでもVARなどの技術を導入しない試合(高校野球の地方大会など)においてはヘッドスライディングでの印象付けは有効である場合もあります

やはり審判も人間ですので、100%正しい判断ができないことも事実です。どうしても雰囲気で判断しなくてはならない場合もあることを踏まえると、ヘッドスライディングのように「好印象」を審判に対して与えることも重要なのかもしれません。

チームを鼓舞する

明らかに間に合わない走塁の場合でも、ヘッドスライディングを行うことがあります。

これは「セーフになるため」というよりは「チームを盛り上げるため」という意味合いが強いです。

どのスポーツにおいてもいえることですが、華麗なプレーやガッツのあるプレーは会場を盛り上げ、チームメイトを奮起させることに繋がります。

野球において、もちろんそれだけではありませんが「気合い」という部分が少なからずチームの勝利に影響していることは言うまでもありません。

余談ですが、時代とともに学生スポーツを取り巻く環境も大きく変化してきました。

現在では考えられませんが、昔は練習中の水分摂取禁止などの制限を用いることで「精神力」や「根性」を鍛えるといった考え方があったことも事実です。

無論、それらだけで勝てるのであれば苦労は無いです。大切なことは、適切な練習と根拠のあるトレーニングです。

まとめ

先述したように、ヘッドスライディングには様々なデメリットがあることは事実です。

軽いケガで済む場合はまだ良いですが、その後の野球人生に大きな影響を及ぼすようなケガや障がいを負ってしまうこともあります。

ヘッドスライディングを自身のプレースタイルの中に取り入れるかどうかは、それらのリスクを考えたうえで、適切に判断する必要があります。

しかしながら、活気のあるプレーは見ている観客の心を打ち、会場全体に活気をもたらすことはもちろん、チームの士気を高め、結束力や団結力を高め、チームの雰囲気や勝利への流れを呼び込むこともあります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

この記事が参考になれば幸いです。

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